事業再生

じぎょうさいせい / business revitalization

事業再生とは、事業を抜本的に改革することで収益構造などを改変し、事業を再生させることをいう。
具体的には、将来的に債務弁済ができなくなる可能性のある企業が、債務整理に関する何らかの対策を実施しつつ事業改革を実施し、企業の永続的な存続を図ることである。
事業を再生させるためには、PLとキャッシュフローを改善するだけでなく、過剰債務の解消(デット・リストラクチャリング)によってBSの改革も求められる。
債務超過額と有利子負債残高が過大な場合、再生のためには金融機関の協力の下、支援する必要がある。
方法としては、債権放棄、第二会社方式、DES(Debt Equity Swap)、DDS(Debt Debt Swap)、法的整理もしくは私的整理による債権の切捨てがある。
法的整理とは、法律に定められた手続きに沿って行われる債務整理の手続である。
代表的なものとして、民事再生法に基づく民事再生手続、会社更生法に基づく会社更正手続、会社法に基づく特別清算手続、破産法に基づく破産手続の4種類がある。
一方、法的整理によらずに、債務者と債権者の合意のもとで行われる債務整理の手続を私的整理という。
公的機関である中小企業再生支援協議会、事業再生ADR、地域経済活性化支援機構(REVIC)などが第三者的な立場から債権者・債務者の利害調整等を行う。
なお、近年は経営者の高齢化などにより、外部のスポンサーから支援を受けるM&Aによる再生という選択肢が増えてきている。
その手法としては、100%減資・増資、事業譲渡や会社分割が一般的に考えられる。
これらの選択にあたっては、債権者の経済合理性に配慮しなければならず、選択した再生手続きによる回収見込額が他の再生手続によった場合に期待できる回収見込額を上回らなければならない。
この経済合理性の有無を判断するため、再生企業が債権放棄等を受けるための手続きには透明性が要求される。

この用語の同カテゴリーの用語
> 100%減資 > 1年当たり平均額法 > 300%ルール > 3分の1ルール
> 5%ルール > ABL > ADR > APV法
< シェルカンパニー | 事業再生ADR手続 >